AVIDVAPEのVAPEアトマイザー、Ghost Inhale(ゴーストインヘイル)RTAのレビューです。
このアトマイザーはRTA(リビルダブルタンクアトマイザー)と呼ばれるタイプの物で、自分でコイルを巻いてセットするタイプのアトマイザーになります。
Ghost Inhaleを直訳すると「霊を吸い込む」、なんだか物々しい名前ですね。
そんなネーミングにこのいかつい外観、そして大きめのチャンバーに極太のドリップチップ。
どう見ても爆煙タイプのアトマイザーにしか見えないのですが、実はこれ、フレーバー重視のシングルコイルアトマイザーなんです。
大柄でコワモテだけど、繊細で優しい人ってやつ、ギャップ萌えの王道ですよね。
そう思うと、このいかつい外観もだんだん可愛く見えてくるような……?
それでは順番に見ていきましょう。
目次
Ghost Inhale RTAのパッケージ
厚手でしっかりとしたプラスチックケースに収められています。
Ghost Inhale RTAの付属品
- Ghost Inhale RTA本体
- 5mlバブルガラスタンク
- 六角レンチ
- T字レンチ
- プリメイドコイル
- 予備イモネジ
- 予備Oリング
- ビルド用コットン
なかなか盛り沢山な内容。
プリメイドコイルにコットンまで付属しているので、最低限、ニッパーが1本だけあればすぐにビルドして使えちゃいますね。
付属のプリメイドコイル。
フラットクラプトンですかね。
Ghost Inhale RTAの特徴
Ghost Inhale RTAのスペック
リキッド容量 | 3.5ml (5ml) |
---|---|
直径 | 24mm (26mm) |
全長 | 40mm (ドリップチップ、スレッド含まず) |
ドリップチップ | 専用品 |
ネジのタイプ | 510 |
コイル | シングルコイルRBA |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | ボトムエアフロー |
素材 | ステンレス |
外観
大きなチャンバーに描かれた炎のようなマークと、トップパーツ、ボトムパーツに大きく彫り込まれたギアのようなギザギザのデザインが特徴的。
こういう無骨でメカっぽいデザイン、私は大好物です。カッコイイ。
加工や仕上げはとても綺麗ですね。
結構しっかりと彫り込まれているので、ここに指が引っかかってくれてキャップが開けやすいです。
5mlバブルガラスタンクが付属
付属のバブルガラスタンクに換装すると直径が26mm、リキッド容量が5mlになります。
このバブルガラスってやつ、流行りなのか最近付属しているアトマイザーが多いですが、ボッテリとしたフォルムになるのが個人的にはあまり好きではなくて、滅多に使わないんですよね。
でも、このアトマイザーの場合はかなりアリなんじゃないかと思いました。
ゴツいデザインにこの太いタンクがいい感じでマッチしてるように思います。
分解してみる
分解してみました。
パーツの精度がかなりいいようで、全てのネジがスルスルと回ってくれて、楽に外れました。
タンク部分はこのように外せるので、リキッドが残った状態でもデッキにアクセスすることは可能です。
ただ、上部がOリングで止まっているだけなので、慎重に取り扱う必要があります。
それなりにしっかりと止まってはいますが、横からの力が加わると結構容易にガラスが外れます。
リキッドはトップフィル
リキッドチャージはトップフィルとなります。
キャップのネジが内側に切られており、軽い力でスルスルと回せます。
リキッドを入れる部分もかなり深く作られているので、チャージはしやすいですね。
ドリップチップ
ドリップチップを外したところ。
一見、810ドリップチップと同サイズに見えて、汎用品が使えるかな?と思ったのですが、試しに810の汎用ドリップチップを入れてみたら、スカスカ……。
比べてみると810より若干径が大きいし、キャップ側にOリングもついていないんですね。
若干緩いながらも一応使用できそうな物もあるにはありましたが、ドリップチップは実質専用品と思っていいと思います。
ボトムエアフローにエアフローリング搭載
エアフローはボトムエアフローで、エアフローリングを搭載しています。
エアフローリング、分厚いなぁ…!重厚な感じがしてカッコイイと思います。
こちらもかなりパーツの作りがよく、指の引っかかりもいいのでスムーズに回ってくれます。
エアフロー調整はかなりしっかり効いていて、全閉にすると相当重くなります。
アトマイザー下部
下部にはメーカー名、商品名がエングレービングされています。
コンタクトピンの出っ張りはこのくらい。
なかなかしっかりと出っ張っていますね。
コンタクトピンは2段式なので調整は可能かと思われます。
チャンバー
シングルデッキのアトマイザーにしてはかなりサイズの大きいチャンバー。
形状は普通ですね、内側に向けて若干テーパーがかかっています。
デッキ
大きなチャンバーの中に、これまた大きなデッキが入っています。
あのサイズのチャンバーから、まさかシングルデッキが出てくるとは思わなかった。
ちょっと変則的なデッキですね。
ポールがかなり斜めに切られています。
空間が大きく取られているので、ビルドはかなりやりやすそう。
ただ、ワイヤーを止める穴が少し大きめなので、細いワイヤーだと締め付けの際に若干逃げるかもしれません。
Ghost Inhale RTAをMODに乗せてみる
これ、24mm径のアトマイザーなのですが、ベース部分が23mm径になっていて、iStick Picoにギリギリ乗るらしいんですよ。
ならば私の愛用しているSWAG MODにも乗せられる……?
あの小さなMODにこれだけゴツいアトマイザーせたら、ギャップでかなり可愛い感じになるんじゃない?
と、かなりワクワクしていたんです。
なので、真っ先に試してみました!
う、うーん……。乗るには乗ったけど……。
ギリギリアウト、と言った感じ。
タンク部分が微妙に電池蓋に干渉してます。
装着の際、回している時にも既に少し擦れていたし、やめたほうがよさそうです。
見た目はかなり好みな感じになるんですけどねぇ。残念。
iStick PicoだとSWAGより電池蓋の高さが低いので、ギリギリ干渉せずに乗るらしいです。
ちなみに、ヒートシンクを噛ませて底上げをしてやると余裕で乗るのですが、一気にコレジャナイ感が……。
大人しく他のMODに乗せることにします。
TESLA WYE 85W
eleaf iStick Pico S
GeekVape Aegis Legend MOD
結構どんなMODに乗せても似合う感じ。
ストレートタンクだと案外シュッとしてるし、バブルガラスをつけるとかなりゴツくなるので、大柄なMODに乗せても見劣りしないですね。
Ghost Inhale RTAをビルドしてみる
付属のプリメイドコイルでビルド
折角なので、まずは付属していたプリメイドコイルを使ってビルドしてみます。
ワイヤーを通して固定。
ポールの穴が斜めを向いているのでセットはしやすいですが、位置合わせのために足を結構曲げる形になります。
予め足を曲げておいてもいいですが、私はある程度足の長さにアタリをつけて仮固定してから曲げています。
位置が決まったら、余ったコイル足をカットします。
見ての通り、ポールの裏側はスペースにあまり余裕がないので、ショートのリスクを減らす為に出来るだけ綺麗に切りとっておいた方がいいと思います。
この画像はまだ甘いです。(後で切りました)
コイル下のエアホールに「ここにコイルを合わせてくださいね」と言わんばかりの丸い切り欠きがあるので、そりゃ合わせちゃいますよね。
でも流石にこれはちょっと寄せすぎな気がします。
リキッドがコイルを伝って漏れてきそう……いやきっと漏れる。
わかっちゃいるけどやめられない。
抵抗値は0.5Ωジャストでした。
コイルからタンクの底までは少々距離があるので、ウィックは少し長めにしておきます。
ジュースホールも大きめなので、あまり漉かない方がいいと思います。
ウィックの先端をジュースホールに落として、ギリギリ底に届くくらいに。
予めウィックにリキッドを染みこませて、アトマイザーを組み立てます。
では早速吸ってみます。
今回試飲に使ったリキッドは、Basic VaporのVintage(レモンサングリア味)です。
コイルや出力によって味の性格が変わる面白いリキッドです。
美味しいんですよ、これ。
VWモード、出力は29wで吸ってみます。
おお……これは……。
まず思ったのが、チャンバーやチムニーの広さの割にドローがそれほどスカスカではなく、AFC全開でも若干重めにすら感じます。
コイルをエアホールに相当近づけているから、塞いでる感じになっているのかな。
そして肝心な味ですが……相当味が出てますねこれ!
かなり酸味を感じられるリキッドなのですが、吸った瞬間、口の中一杯に酸っぱさが広がります。
すっぱ!!と思った後から、甘みがじわっと。
最初構造を見ていたときはスカスカで大味な印象を持ったので、正直味はそんなに期待していなかったのですが、いい意味で期待を大きく裏切られました。
むしろ下手なフレーバーチェイサーよりもよほど味が出ているかも。
単線ビルド
付属コイルでビルドした状態が思った以上によかったので、ついついそのまま数日使用しちゃってました。
今度は単線で少し高めの抵抗値を試してみます。
カンタル26ga単線で7巻のスペースドコイル。
抵抗値は0.94Ωになりました。
流石に26ゲージの細さだと締め付けの時にコイルが脇に逃げるので、押さえながら締める必要がありました。
実は前回、エアフローからリキッドがジワ漏れしちゃってましてね……。
やはりコイルを近づけすぎたかな?って思っていたのですが……。
でも懲りずに寄せちゃうんですよね。
エアホールがこんな形しているのがいけないんだ!
リキッドは前回と同じ。出力は16wで吸ってみます。
前回に比べて、フルーティな甘みが随分と増したように感じます。
その分清涼感は少しマイルドになったけど、酸味は変わらず出ています。
なんでこの構造でこれだけ味が出るんだろう、不思議。
ただ、惜しむらくはドリップチップの太さですかね。
このままでも充分美味しいけど、この設定だと、もう少し細いドリップチップで吸いたくなる。
まとめ
いい意味で、色々と裏切られたアトマイザーでした。
まさか、この見た目でシングルコイルのフレーバーチェイサーだなんて思わなった。
スカスカかと思われたドローは思ったより重かったし、味も予想以上に出てビックリ。
単線ワイヤーで高めの抵抗で組んでもしっかり味を出してくれました。
ただ流石にMTL運用は厳しいかと思います。
残念に思ったのはドリップチップくらいですかね。
汎用品を使えるようにするか、変換アダプターが欲しかった。
あと、リキッド漏れが少々。
主にリキチャのタイミングでエアフローから少しだけジワッ…って感じでした。
私は全然気にならないレベルですが、気にする人は注意が必要そうです。
しかしこれは、私が意地を張ってコイル位置をエアホールに近づけすぎたせいかも……。
それ以外は特に欠点のない優秀なアトマイザーだと思います。
各部品の作りもとても綺麗だし、ビルドも楽だし、味もいい。
タンクも標準で3.5ml、バブルガラスで5mlとかなり大容量です。
デザインも、私個人としてははかなり好みですね。
私自身とても気に入ってしまって、レビュー後もヘビーに使用しております。
価格的にもお手頃ですし、お手軽で美味しいRTAを探している方にはオススメ出来るアトマイザーです。