iStick Pico X with Melo 4 Kitは、Eleafが製造・販売するVAPEです。
Eleafは中国の老舗メーカー。
iStick Pico シリーズの展開でメインストリームとなった人気のメーカーです。
VAPE(電子タバコ)とは、様々なフレーバーのリキッドをコイルで加熱し、その蒸気をタバコのように味わう嗜好品です。
多くは充電式のバッテリーを内蔵するMODと言われる本体にコイルが収められた、アトマイザーというパーツを合わせて使用します。
フレーバーの種類が無数に存在し、ニコチンもタールも含まないことから禁煙を目的にVAPEを始める人も多いようです。
まだまだ万人に浸透しているとまでは言えませんが、最近では喫煙所などでも見かける機会が多くなってきました。
海外ではジョニー・デップやレディー・ガガなど愛好者が多く、メジャーになってきています。
日本でもテレビドラマでVAPEを吸ってるシーンがありましたね。
芸能人を中心に禁煙グッズとしてのみならず、新しいカルチャーとして広がりを見せています。
この記事では、iStick Pico X with Melo 4 Kit のレビューをはじめ、使い方、吸い方、詳細な設定を紹介します。
目次
iStick Pico X with Melo 4 Kit のパッケージ
しっかりした化粧箱に入ってます。
信頼性のある老舗ですしパッケージにも品質の高さが現れています。
側面にはコピー防止のためのスクラッチが付いています。
シール部分を剥がして、QRコードから飛べる認証画面で認証します。
コピーじゃなくて、きちんとした正規品ですよっていう保証ですね。
開けるとこんな感じ。
スポンジの中にひとつひとつ丁寧に収められてます。
このスポンジの下に説明書なんかが入っています。
iStick Pico X with Melo 4 Kit のアイテム内容
MOD(本体)、アトマイザー、バッテリー、替えのコイルと一式すべてが揃ったキットです。
これに加えて好みのリキッドさえあれば簡単にVAPEを始めることができます。
最近では実店舗もネットショップも充実してきているので、リキッドも簡単に買えるようになってると思います。
もちろんAmazonや楽天でも売ってます。
販売店によりますが今回のキットには18650バッテリーが付属します。
VAPEを簡単に始められるという点でバッテリーを含んでいるこの構成は完璧だと思います。
MODなどが収まっているスポンジの下に説明書類が入っています。
- <付属アイテム一覧>
- iStick Pico X テクニカルMOD本体
- Melo 4 クリアロマイザー
- EC-M コイル 0.15Ω (アトマイザー組込済&予備)
- アトマイザー用のOリングの予備
- micro USB ケーブル
- ユーザーマニュアル(日本語対応)
- CAUTION カード
- ワランティーカード
iStick Pico X with Melo 4 Kit のレビュー
それではひとつひとつレビューしていきましょう。
まずは簡単なスペックから。
iStick Pico X テクニカルMOD スペック
価格 | 4,980円(セット価格) |
サイズ(mm) | 高さ73mm×幅31mm×奥行50mm |
重量(g) | 65g(本体のみ) |
Melo 4 クリアロマイザー スペック
サイズ(mm) | 外径22mm×高さ48mm(接点部分除く) |
重量(g) | 47g |
MOD部分掌に収まる、丁度いいサイズ感です。
MOD(本体)
全体的に、手にしっくり馴染むマットな質感。
上部が膨らんだフォルムによってホールド感が増しています。
iStick Pico X テクニカルMOD スペック
サイズ(mm) | 高さ73mm×幅31mm×奥行50mm |
重量(g) | 65g |
出力モード | VW / Bypass / TC-Ni / Ti / SS / M1 / M2 / M3 |
電圧範囲 | 0.5V-9V |
ワット数範囲 | 1.0 – 75W |
抵抗値範囲 | 0.1Ω-3.0Ω (VW/Bypass mode)
0.05Ω-1.0Ω (TC-Ni/Ti/SS/M1/M2/M3 mode) |
充電ポート | microUSB |
バッテリー | 18500シングルバッテリー |
引用元:Eleaf公式サイト( http://www.eleafworld.com/istick-pico-x/)より
<パフボタン>
親指の腹に沿うようにカーブを描いています。
<サブボタン>
サブボタンは底面に配されています。
シリーズ1作目のiStick Pico 75Wと同じ設計です。
<モニター>
液晶はシンプルな角丸の四角型。
直感的に理解できるシンプルな表示になっています。
<アトマイザーの取り付け部分>
アトマイザー接続部は510接続のスプリング式。
こちらも1作目と同じく22ミリのアトマイザーまで搭載できるようになっています。
<USBポート>
USBポートはこちらの面にあります。充電だけではなくファームウェアアップグレードの際にもこのUSBポートを使用します。
<バッテリーのキャップ>
トップ部がバッテリーの挿入口になっています。
キャップはネジ式で、マイナス極側に厚みを設けることでアトマイザーを載せたときの全長を短くする構造。この画期的な構造によってiStick Picoは一時代を築いたのです。
アトマイザー(リキッドをミストに変化させる部分)
ここからアトマイザーを見ていきましょう。
アトマイザーはリキッドをミストに変える部分。VAPEの味の良し悪しに最も影響の多い部分です。
今回のアトマイザーはクリアロマイザー。クリアロもしくはタンク、と呼ばれることもあります。
交換式のコイルユニットを装着し、ガラスチューブとコイルユニットの間にリキッドを注入して使用します。
交換式のコイルユニットを使うことでコイルを自作する必要が無く、またタンク内にある程度の量のリキッドを保持することができるので、リキッドを補充する回数が少なくて済むという2つの点で簡単に使い始めることができます。
アトマイザーには色々なタイプがありますが、初めてVAPEを使う方にはこの「クリアロマイザー」というタイプのアトマイザーがお勧めです。
キットに含まれているクリアロマイザー、「Melo 4 Tank」です。
初心者向けキットの中ではミスト量はかなり多めのタイプ。
SS表面は細かいヘアライン加工が入っており加工精度の高さが伺えます。
トップキャップはスライド式でリキッドチャージホールが露出する構造。
エアホールはボトム部に2箇所開いていて、無段階で調整可能。
ドリップチップは中程度の太さで、先端に向かってテーパーで拡がっているタイプです。
ドリップチップは大きく分けてテーパーで絞られているタイプ、ストレートタイプ、テーパーで広がっているタイプがあります。
今回のものは根本から先端部にかけてテーパーで広がっているタイプ。
このタイプは結露したリキッドの粒が口に入ってくることが少ないこととミストの量が多いことがメリットとして挙げられます。
<Melo 4 Tankのスペック>
直径(mm) | 22mm |
高さ(mm) | 48mm(コンタクト部分除く) |
リキッド容量 | 2ml |
ネジのタイプ | 510 |
ドリップチップ | 510(Oリング) |
コイル | 0.15Ω |
エアフロー | ボトムエアーフロー |
リキッドチャージ | トップフィル |
素材 | ステンレス / パイレックスガラス |
<エアホール>
全開にすれば非常に軽いドロー感になります。
無段階調整式なので、好みのドロー感に調整することができます。
<ドリップチップ>
Oリングでトップキャップと接続するスタンダードな構造です。
<リキッドチャージ部分>
トップキャップ上部をスライドさせるとリキッドホールが露出するので、そこからリキッドを注入します。
<コイル>
EC-Mコイルがプリインストールとスペアの合計2個が付属します。
抵抗値は0.15Ω、ワッテージ範囲は30-75Wです。
国内通販で5個入り1,500円ほど。
コイルは消耗品ですが、1つでだいたい1週間ほど持ちます。
使用頻度によって変動しますが、月のコストで考えるとだいたい1,000〜1,500円といったところでしょうか。
スタンダードなコイルはワイヤーを巻いた形状のものが多いのですが、EC-Mコイル内部はメッシュコイルになっています。
メッシュを採用するメリットとしてはコイル寿命がやや長くなる点と通電の早さが挙げられます。
パフボタンを押してからミストが発生するまでのラグが少なく、低抵抗なので爆煙を実現することができます。
持ち歩きのしやすさ
初代Picoよりやや大ぶりながら持ったときのサイズ感は絶妙。
掌におさまりつつしっかりとした持ち心地があります。
重量は非常に軽くなっているため持ち疲れせず、カバンに入れても負担になることがありません。
初代Picoと比較しサイズの増加をネガティブにとらえるメディアが散見されますが、金属パーツを減らし軽量化を図り、上部が太いフォルムにリデザインしたことはホールド感を高めています。
デザインの好みは別問題として、筆者はフォルムの変更はアップグレードであると感じています。
VAPEの設定方法
今回のMOD「iStick Pico X」は様々なモードを搭載していますが、セットのクリアロマイザーを使う場合は主に「VWモード」を使用します。
最初はこのVWモードを押さえておけばOKです。
VWは「Variable Wattage(バリアブル・ワッテージ)」の略。つまりワッテージを自由に変更できるモードなんですね。
今回のクリアロマイザーにはEC-Mコイルが付属しており、「推奨ワッテージ」が設定されています。
「30〜75W」に設定しましょう、と書かれています。
ワッテージが高いほどコイルの温度が高くなるので、ミストの量が増えます。
また、リキッドごとに「美味しく吸える温度」というものが傾向としてあるので、ワッテージを増減させて「美味しい温度」を探すのも楽しいものです。
初心者におすすめのワット数
たいていの人は初めてVAPEを吸うときに、ミスト量に慣れずにむせてしまうと思います。
筆者もそうでした。ですので、コイルに設定されているワッテージの下限から試していって少しずつ上げていくのが良いと思います。
ワッテージが低すぎると霧化しきれなかったリキッドが口の中に入ってきてしまうことがありますが、推奨ワッテージの下限であれば大抵のリキッドはきちんと霧化するはずです。
リキッドによっては高めの温度のほうが本来の味が出るものもあるので、少しずつ上げていきながらベストなスポットを見つけると良いでしょう。
<ワット数の設定方法>
- ファイアボタンを5クリックしてVAPEの電源を入れる
- プラスマイナスのボタンを押してワット数を上下させる
操作はこれだけ。VWモードは非常に簡単です。
iStick Pico X with Melo 4 Kit の爆煙設定方法
0.15Ωのコイルを使用することでかなりのミスト量を得ることができます。
現状でこれ以上低抵抗のコイルはまず存在しません。
出力を上げるため電池を多く消費してしまう難点はありますが、このキットを爆煙運用する方法を紹介します。
<爆煙設定の方法>
- EC-Mコイルをクリアロマイザーにセットする
- 5クリックしてVAPEの電源を入れる
- プラスボタンをクリックしてワット数を75Wに設定する
VAPEの使い方
1.MODにバッテリーをセットする
バッテリーのマイナスがキャップ側に来るようにセットします。
2.アトマイザーにリキッドを入れる
このようにタンク内をリキッドで満たします。
キャップを締めればアトマイザーの準備は完了です。
リキッドがコイル内部に浸透するまで15分ほど放置しましょう。
3.MODにアトマイザーをセットする
アトマイザーをMODにセットします。
接続部はネジ式になっているので時計回しに締めればOKです。
4.電源を入れる
ファイアボタンを5クリックしてMODを起動します。
電源が入らない場合は電池の向きを確認しましょう。
5.ワッテージ調整
MOD底部のプラスボタンを押し、75Wに設定します。
6.パフボタンを押してミストを吸う
ファイアボタンを押すとミストが発生します。
ドリップチップに唇を当て、吸い込みながらファイアボタンを押しましょう。
吸わずにファイアボタンを押し続けるとコイルを焦がしてしまうので要注意です。
ミストが出ない場合、もしくは弱い場合はワッテージの設定がコイルの推奨値内であるか確認しましょう。
iStick Pico X with Melo 4 Kit を吸ってみた感想
メッシュコイルを採用したことで通電が早く、パフボタンを押してからミストが発生するまでのレスポンスが非常に良いです。
ミスト量は多く、味もしっかり出ています。
スピットバックもほぼ感じられません。
コットン特有の嫌な臭いや機械油の臭いなどもなく、とてもクリアにVAPEを味わうことができます。
エアホールは開いて多めのミストで楽しんだほうがこのアトマイザーのポテンシャルを引き出せると思います。
液漏れのしやすさ
リキッドを入れたまま3日ほど放置しましたが、エアホールからリキッドが漏れる事はありませんでした。
このコイルは漏れ耐性がある程度強いと思います。
長期間吸わない場合はアトマイザーをMODから外して逆さまで保存するとより安心です。
VAPEの吸い方
VAPEの吸い方には大きく分けてMTLとDLという2種類があります。
MTL(マウストゥーラング)とは
少ないミスト、重いドローが特徴。
1Ω前後の高抵抗なコイルを使用することが主流です。
吸い込んだミストをいったん口の中に貯めます。
ミストが濃縮され、より濃い味を楽しむことができます。
エアホールを絞り、内径の細いドリップチップを用いることが多く、タバコ系のリキッドなどはこの方法で吸うほうが美味しい場合が多いです。
DL(ダイレクトラング)とは
エアホールを大きく開き、内径の大きなドリップチップを使用します。
低抵抗のコイルを用い、大量のミストを発生させ、それを直接、肺に吸い込みます。
たくさんのミストを思い切り吐き出す感覚はVAPEならではの楽しみがあります。
フィリピン製のフルーツ系リキッドなどはこちらの吸い方のほうがより味が出る場合があります。
バッテリーの充電について
MODにUSBケーブルを接続し、バッテリーを充電することができます。
約1〜2時間でフル充電になります。
コイルの交換時期
コイルは消耗品です。
使用頻度によりますがだいたい1週間ほどが限度だと思います。
味が出にくくなったり焦げ臭くなったりしたらコイルを交換しましょう。
iStick Pico X with Melo 4 Kit のまとめ
リキッドを除き、VAPEを始めるために必要なもの全てが揃ったキットです。
交換用コイルも国内ネット通販で調達できますし、小型で持ち運びがしやすく初めてVAPEに触れる人にとっても分かりやすいキットだと思います。
MODの機能的にも拡張性が高く、長く使えるものだと思います。
充電式バッテリーはいずれヘタってしまうものなので、内蔵式ではない点も長期的に見ると非常にポジティブです。
人気の機種であることからナレッジも多いですし、説明書も日本語に対応しています。
老舗であり日本向けのサポート窓口が存在することも安心感につながると思います。
初めて買うものとして最適で、しかも長く使える良いキットですね。